
Evaluation of Technical cooperation projects in Water
水資源技術協力事業の基本設計と評価 (コンサルティング 2011, 2014, 2016, 2020 ): 世界には安全な水を得られない人が29億人に上り(2019 JMP)、気候変動影響で2050年に世界人口の4割が水不足に直面すると推計されます(2012 OECD)。発展途上国では地下水過剰揚水による地盤沈下や水質汚濁の問題のほか、都市では人口・産業急拡大に伴う水需給バランスの悪化も見られます。レデスはこれまで南米・アフリカ・中東で水資源分野の調査に参加し、うちエチオピアでは国際協力機構とアディスアベバ上下水道公社の技術協力「AAWSA無収水削減管理能力強化プロジェクト」の事前調査で基本設計の支援や事業評価を担当しました。
写真: 左からエチオピア国のDir ダム,Legadadi Dam 浄水場, 地方給水事業 (出所すべてAAWSA),AAWSAとのPCMワークショップ(JICA調査団)



エチオピアはどんな国? 神秘に満ちた世界最古の独立国 。


古代ギリシャの人々はエチオピアの国をアイティオプス(Αἰθίοψ)と呼び, ヨーロッパの人々はアビシニア(Abyssinian)と呼びました。時を経て1270年にエチオピア帝国が誕生し, 1974年までの長きに亘り7つの王朝を継承しながら帝国を保ちました。その後, 1995年の憲法改正を受け, 現在のエチオピア連邦共和国 (የኢትዮጵያ ፈደራላዊ ዲሞክራሲያዊ ሪፐብሊክ )となりました。

エチオピアは, 地理的および地政学的条件から, 古代よりアラブ民族とアフリカ民族が交流して文化・言語を融合する地であったため, 多様な民族・文化を包み込んだ国が造られた歴史をもちます。アムハラ族が1270年のエチオピア帝国建国に大きく貢献すると, アムハラ族の言語・文化が広く受け継がれたようです。今日, 私たちの目に不思議な33の象形文字のアムハラ語は, エチオピア帝国の遺産なのです。
最古の人類ルーシーがエチオピアで発見され, 私たちの最初の先祖はエチオピアで生まれ・暮らし・世界中に広がったという説がありますが, クレオパトラやエジプト王族がこよなく愛したあの美しい猫アビシニアンもまた, エチオピアが起源ではないかと言われています。(写真出所: Amharic4Ras)
エチオピアの領土面積は約106万3562 ㎢あり日本の約2.8倍ほどになります。周囲は隣国に囲まれ海岸をもちませんが, 緑地帯、森林、岩山、砂漠、塩沼湿地域と野生動物などなど, 広大な領土に多彩で豊かな自然に溢れています。遺跡も多く 9つもの世界遺産など歴史と多様性を誇っています。
写真:左上段より右へ, ダナギル砂漠, シミエン山国立公園, ラリベラ岩窟教会, ゴンダル要塞城, ブルーナイル大滝, 野生動物と美しい山間の朝の風景 (写真出所: Getwallpapers.com, free wallpapers)